血のつながりと甘え
少し前に、芸能人が子供のDNAを検査した結果、自分の子供ではないことが発覚した事件があった。
僕としては、「でも十何年も面倒見てたら、もはや実子じゃなくても関係ないよね」というのが初めに出てきた感想だった。
しかし、本当にそうかね。
もしも自分が実子じゃないと知ったとしたら、やはり今みたいに親と接することはできない気がする。
たとえば、親からの電話を無視したり、老後の面倒に関して無責任な態度をとったり。
こんなことは出来ないだろう。
自立したいい大人のつもりでいるが、結局のところ、未だに親子という関係に甘えているのかもしれん。
「ぼくらの」という漫画に、養子として育てられた女の子の話がある。
その子が実の妹に暴力を振るうクラスメイトに言った台詞を思い出した。
「あんたは血がつながってるって安心感に甘えてる。(中略) お父さんがあたしを叩くのに、どれだけ勇気が必要かわかる?」」